映画: 2011年11月アーカイブ

 

更新の間があいてしまってすみません。

先週末はベガルタの試合がなかったため、なんだか静かな週末でしたね。

 

わたしはこの機会を利用して映画を観に行ってきました。

最近は面白い映画が目白押しなので、さくさく観ていかないと間に合わなくなっちゃいそうです。

 

 

今回観たのはアメリカ映画の「フェアゲーム」。

イラク戦争が始まる直前から物語が始まります。

 

CIAにつとめるナオミ・ワッツはイラクがほかの国から購入しているアルミのパイプが核兵器に使用されるものではないということを証明すべく、様々なプロジェクトにあたります。

その一環として、アフリカ諸国で大使の経験のある彼女の夫もまた、ニジェールまで出掛け、イラクが戦争の準備をしている気配はないとの結論を出しました。

 

しかし知っての通り、ブッシュ政権はイラクに対して戦争を仕掛けます。

理由はもちろん、イラクが大量破壊兵器を隠しているというものでした。

しかし、実際のところは戦争以前からそんなものがないのは周知の事実でした。戦争が進むにつれて旗色の悪くなるブッシュ政権はなんとか世間の非難を別なところへ向けようとしました。

 

そんな中、元大使であるウィルソン(ショーン・ペン)が新聞に寄稿し、自分が開戦前に行った調査内容が不正確に使われた旨を暴露します。

このことに困惑したホワイトハウスはCIAに勤務している彼の妻の素性を世間にばらしました。

このことによって彼女の関わっているプロジェクトはすべて強制終了することになり、イラク国内で協力してくれた人たちに命の危険が迫ることになりました。

 

 

ショーン・ペンとナオミ・ワッツ演じる夫婦は巨大な権力組織と戦うべく、声を張り上げます。

ペンが作中に言った、

「相手より大声を出したからって、それが正しいということにはならない」

という台詞は象徴的でした。

小さな一個人であっても正しいことを正しいというのには多大な勇気と犠牲が伴うことがあります。

それでも「正しいこと」を貫こうとした夫婦の姿はとても感動的でした。

 

 

驚くべきことに、この夫婦は実在する人物で、彼らの頑張りによってホワイトハウスで不正をはたらいた数人はその後起訴される運びとなりました。

遠く離れた日本にいては、まったく知るよしもありませんでしたが、イラク戦争とは別の戦争はその頃なされていたのですね。

 

 

地味ながらも、力ある俳優としっかりした脚本による、素晴らしい映画でした。

 

 

 

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